オメガを使っている限り避けられないオーバーホール。
いざという時に皆さんが疑問に思うポイントや、どこに出せば良いのかって分かりにくいですよね?
そんな疑問に思うポイントを高級時計専門店で働いている私が分かりやすく紹介しようと思います。
目次
オメガのオーバーホールをするときの疑問点
①オーバーホールってそもそも何なの?
②オメガはどの位使えばオーバーホールに出せば良いの?
③オメガはどこでオーバーホールに出すのが良いの?
④オーバーホールの金額ってどれくらい必要なの?
①オーバーホールってそもそも何なの?

機械式時計と電池式時計両方ともにオーバーホールは必要です。
機械式の場合は、中に入っている金属パーツが200個300個にもなるので、それを検査して異常がある部品については交換します。
具体的にオーバーホールは以下の項目を実施します。
1,分解
全てのパーツを一つずつ分けて金属の摩耗や金属のカスが無いかチェックする。
2,洗浄と交換
全ての部品を交換するのでは無く、摩耗が激しい物だけを交換しそれ以外のパーツは特殊な洗浄液で洗浄し表面の汚れを落とします。電池式の場合は、中の電子回路をそのまま交換する事が多いです。
3,注油からの組み立て
部品が綺麗でも潤滑油が無いと歯車の周りが悪くなるので新しい油を差し、元の状態に時計を組み直します。この時に防水テストも行い防水性能が購入時と同じ様に戻します。
4,研磨仕上げ
この工程は、時計全体を磨き購入した時の輝き取り戻す作業です。殆どのスレ傷は消え綺麗になります。
初めて出す方は不安ですが、基本的な流れはこのような流れになります。
簡単に言うと車検と同じです。あくまでも任意なので、つい先延ばししてしまいがちですが定期的に行っていないとスムーズに動かなくなり針がずれてくる等の故障が起きてしまい、多額の費用が発生してしまう場合があります。
では、どの位の頻度でオーバーホールに出せば良いのでしょうか?
②どの位使えばオーバーホールに出せば良いの?
オメガの機械式時計は3年から5年
上記はあくまでも目安になりますので、使用方法等で大きく変わってきます。
例えば、頻繁に使用せず、週に1回や1ヶ月に1回の人なら5年位が良いかなと思いますし、毎日使われる方なら3年位がオススメでしょう。
『オーバーホールって中のメンテナンスですよね?中は見えないから別に気にしない』と言われる方がいますが、こういう考えの人は大変危険です!
例えば、今の高級時計って殆どの物に“防水性能“がついていると思います。防水性能ってずっと維持できていると思いがちですが、防水性能は年々下がってきます。(使い方によっては数ヶ月で大幅に落ちます)
防水性能を維持する為に使っている素材は殆どがゴムです。水が付着すれば劣化もします。オーバーホール時には防水性能チェックや復旧もやってくれます。
電池式でよく言われているのが、電池交換だけで大丈夫ですよね?て聞きます。通常は電池交換したら2,3年持ちますが、電子回路が入っているのでどんどん消費電力が上がってきます。いずれ、1年置きに交換しないといけなくなり、最終的には電池交換をしても動かなくなります。長く使って貰う為にも定期的にメンテナンスは大事になってきます。
③どこでオーバーホールに出すのが良いの?
では、どこでオーバーホールを出すのが良いのでしょう?
オーバーホールを出せる所には何パターンかあります。出す場所によってメリット、デメリットありますのでご案内致します。
- メーカーに直接出す
- 一般時計店(千年堂様等)
1、メーカーに直接出す
オーバーホールをしようと思った時にまず思い浮かぶのがオメガ公式の正規でのオーバーホールです。
メリット
メーカーに出すメリットとしては、信頼感と安心という面が大きいでしょう。
せっかくオーバーホールに出したのに壊れて戻ってきたということは、起こりにくいでしょう。
デメリット
メーカー修理価格が高額になり、日数もかかります。
オメガはスイスでの修理となるために、スイスまでの配送料などで修理代金とは別に見積料や手数料がかかります。
また、日数も2ヶ月前後かかると思った方が良いでしょう。
一般時計店(千年堂様等)
メーカー以外だと一般時計店でのオーバーホールになります。
メリット
メリットとしてはかなり割安でかつ日数もかからない。
メーカー価格より3割~5割引でオーバーホールができ、日数もメーカーまではかからずに2週間〜1ヶ月でできます。
見積もりしてもらった段階で詳しいオーバーホール内容も教えてもらえるので、クリーニングの部分などで必要ないものは省いてもらうこともできます。
デメリット
オメガ専門で行っていいないところでは人によっては直営ではないと心配という声もあります。
一般時計店のオーバーホールをオススメする理由
個人的には一般時計店でのオーバーホールをオススメします。
例えば時計修理の千年堂という修理店を例に出すと以下のような利点があります。
1、オーバーホール前に詳しく相談できる
メーカーはそもそも品物を提供している立場なので必要のない少しの摩耗や不良でも修理や交換を勧めてきて、ほとんどの場合高額になる。
また、こちらの心情等や時計に対する思い入れを考慮して頂けません。
2、キャンセルもできる
メーカーと内容は同じですが、正規取扱店はメーカーへの発送などの業務もあるので送料を別途請求される場合があります。
また、オーバーホールが高額になった時にキャンセルすれば見積手数料も請求されたりします。
一般の修理店では見積もりの段階では無料なので金額次第でキャンセルも可能です。
3、対応に定評がある
一概に言うのはいけませんが、オメガ、ロレックスなど多くの海外メーカーのアフターケアは良くありません。
実際の使用者の口コミなどを見てみれば評判が良くないのは、よく分かります。
千年堂では一人ひとりきちんとした対応をしてもらえるので、時計に対する思いや料金等の相談にも乗って頂けます。お客様目線なので料金のみならず対応の満足度も高いです。
また、技術面でもオメガ専門で修理を行う職人さんも居るので修理技術は折り紙付きです。
オーバーホールの金額ってどれくらい必要なの?
正規のオーバーホール料金 | 千年堂 |
---|---|
約5万 | 約2.5万 |
約7万円(クロノグラフ機構が付いている物) | 約3、4万円(クロノグラフ機構が付いている物) |
3年毎にこの料金の差が出てくると結構な金額になってきますよね。
まとめ
オーバーホールは定期的なオーバーホールが必要です。
昔はメーカーに出すのが正義と言われておりましたが、今は違います。低コストで対応力が良い時計屋さんでのオーバーホールはオススメできます。
近々オーバーホールを出される方は一度千年堂さんなど一般の修理店で無料見積をとってみる価値があるでしょう。参考にしてみてください。